2026.3.5 提出@令和8年3月 予算特別委員会
乳幼児教育の選択肢を守れるのでしょうか
和田ひでとし議員が「乳幼児教育の選択肢を守れるのでしょうか」について質問しました。
議員、会派の意見
和田ひでとし議員
私立幼稚園の閉園が相次いでいます。1953年に開園した白菊幼稚園も、園児の申込みが激減したため、2024年3月に約70年の歴史を閉じました。かつては入園申込みの前夜から並ぶほどでしたが、状況は大きく変わっています。区長は、私立幼稚園の閉園が続く現状をどう捉えていますか。
区長
私立幼稚園は、独自の園風や教育理念を持ち、長年にわたり地域の家庭教育と子どもの学び、育ちを支えてきた、欠かせない幼児教育資源です。子どもの人口が減る一方、共働き世帯の増加で保育需要が高まり、第一子の保育料無償化も加わって、私立幼稚園を希望する人が減り続けています。
来年度予算では、園の運営費補助を1園当たり年額20万円から40万円へ増やします。保護者への保育料補助は月額3万2,000円から二段階で3万5,000円へ、入園料補助は10万円から12万円へ増額します。預かり保育の職員人件費補助も月額35万8,000円から41万8,000円へ増やします。職員加配などを新設し、要配慮児や医療的ケア児の受入れ支援も強化します。医療的ケア児を受け入れる園には年額173万7,000円を補助します。
私立幼稚園が個性豊かな教育を継続しながら、時代の変化と保護者の選択に応えられるよう後押しし、これ以上の減少に歯止めをかけたいと考えています。
和田ひでとし議員
区が来年度予算で支援を強めることは分かりました。保護者が希望する教育・保育を選べる環境が必要です。保育待機児童が増える中では認可保育園の拡充も必要になると考えますが、その一方で私立幼稚園の閉園も起きています。このまま幼稚園が衰退しないよう、今後の幼児教育をどう支えていくのですか。
教育長
就学前人口が減る一方、共働き世帯の増加や第一子保育料、給食費の無償化により、保育需要は一層高まっています。そのため、幼稚園の入園児数が大きく減り、運営が厳しくなっていると認識しています。
乳幼児期は、非認知能力の基礎が育つ重要な時期です。保育所や幼稚園がそれぞれの特性を生かし、遊びを通した経験を学びにつなげる、質の高い教育・保育を提供する必要があります。
区は乳幼児教育支援センターを設け、公立・私立の幼稚園や保育所の枠を超えた人材育成、先進的なモデル研究、専門人材の派遣による園運営支援を行っています。小学校への「かけ橋期」の連携も強め、子どもの学びや育ちが途切れないよう取り組んでいます。幼稚園か保育所か、公立か私立かにかかわらず、各園が地域で役割を果たせるよう支援します。
和田ひでとし議員
幼児教育から小学校への接続を考えると、教育総合センターが担う役割は大きいと思います。小学校での校長経験も踏まえ、今後の幼児教育をどう考えていますか。
教育総合センター長
幼児期は、教育・保育施設や家庭での遊びを通して、生活の基盤となる芽生えを育てる大切な時期です。
教育委員会は令和7年度から、幼児期から学びを連続させて非認知能力を育てることで、認知能力も向上するという仮説の下、幼稚園、保育園、小学校、中学校が連携した研究を進めています。次期学習指導要領の検討でも幼児期からの学びの連続性が重視され、特に5歳児から小学1年生までの2年間を「かけ橋期」と位置づけています。
来年度は、かけ橋期の取組を進める手引を作り、就学前施設と小学校での実践に向けて準備する予定です。各園・学校の特性を生かし、学校、地域、保護者が連携して子どもを支えられるよう取り組みます。
和田ひでとし議員
幼児教育は、保育園、幼稚園、家庭のどこで育つかにかかわらず重要です。一方、1歳児クラスへの入園が難しいため、0歳児から保育園へ入れようとする保護者が多いと聞きます。私は、少なくとも0歳の間は、できる限り家庭で育てることが親子にとって望ましいと考えます。現在の0歳児入園の状況を、区はどう捉えていますか。
子ども・若者部長
0歳児の申込者が増えた理由の一つとして、本来は1歳児や2歳児からの保育を希望していても、入園が難しいため、早めに入園を決断する家庭が増えていると認識しています。今後の新規保育施設整備では、1歳児と2歳児の定員確保を最優先にします。
一方、年度途中で1歳になって保育を利用する場合は0歳児クラスからの利用となり、年度後半の入園が難しい状態が続いています。このため、可能な限り0歳児クラスの定員も確保します。
保育施設を利用する前の家庭が、地域の人とつながりながら充実した在宅子育てを行い、家庭の状況に応じて希望する時期に必要な保育を受けられる環境が重要です。保育需要を見ながら定員確保に取り組みます。
和田ひでとし議員
0歳児からの保育園入園が求められる現在だからこそ、区が提供する幼児教育と、家庭で行う幼児教育を併せて真剣に考える必要があります。子どもたちの将来のためにも、幼い時期の育ちを大切にしてください。
