2026.3.6 提出@令和8年3月 予算特別委員会
建設人材不足に合う発注へ変えますか
佐藤ひろと議員が「建設人材不足に合う発注へ変えますか」について質問しました。
議員、会派の意見
佐藤ひろと議員
建設業では担い手不足と高齢化が進み、就業者の36.7%が55歳以上です。直近30年で建設業の就業者は約30%、市区町村の土木部門職員は26%減り、技術系職員が一人もいない自治体も全国の25%に達しています。入札不調が続く中、世田谷区が公共工事を予定どおり調達する方法が問われています。
昨年12月には、品確法、建設業法、入契法の担い手三法が改正されました。職員が担ってきた業務の一部を外部へ移し、効率化することも必要です。発注者を支援、代行し、設計、発注、施工管理などを担うコンストラクション・マネジメント方式、CM方式について、区での導入事例の評価と今後の方向性を教えてください。
施設営繕第一課長
CM業務には、複雑な事業の計画、設計、発注、施工の各段階でのマネジメント支援、コストの透明化、発注体制の量的補完などがあります。区は、発注方式や建物の規模、配置の検討など、主に計画初期の発注者支援として複数のCM業務を委託してきました。事業者の多角的で専門的な知見が生かされ、次の段階へ進む助けになったと考えています。
技術系職員の不足が深刻になり、工事量も年々増える中、業務を円滑に進めることが難しくなっています。設計や工事の発注体制を量的に補うCM業務も有効です。他自治体へのアンケートや聞き取りを行い、案件の特性に応じた活用を検討し、限られた職員で現場管理を合理化、効率化できる体制をつくります。
佐藤ひろと議員
CM方式は案件の特性に合わせて導入してください。設計段階から施工者の技術協力を受ける、国土交通省推奨のECI方式も以前提案しました。区はどう考えていますか。
公共施設マネジメント課長
ECI方式を使う自治体は増えており、特に国の土木工事で採用されています。設計完了後に施工者と工事請負契約を結ぶため、物価変動に対応しやすく、大規模案件に適した方式です。一方、設計段階から建設事業者と技術協力の契約を結ぶため、現場技術者の拘束が長期化する課題があります。
人材不足が深刻になる中、建設事業者の実情を正確に把握することが重要です。事業者から広く意見を聞き、契約部署、工事部署と連携し、工事規模などを考慮した多様な発注方法を検討します。
佐藤ひろと議員
土木工事に有効なら、ぜひ試行してください。担い手三法の改正では、主任技術者や監理技術者の専任義務が一定の条件で緩和され、兼任できるようになりました。技術者を専任できず案件を受けられないという声もあります。この変更は、入札不調の改善につながりますか。
施設営繕第一課長
区内の工事事業者も人手不足が深刻で、担い手不足などによる入札不調が近年増えています。現場技術者の専任の合理化は、有効な不調対策になると認識しています。
一方、請負金額の上限など複数の要件を全て満たす必要があり、兼任する技術者本人の負担も増えるため、慎重な判断が必要です。区は、監理技術者の専任時期を契約時ではなく工事開始時から認める対応も行っています。制度の周知、年間を通じた施工時期の平準化、適切な工期と価格の設定、工事情報共有システムの活用など、事業者に寄り添った対応を進めます。
佐藤ひろと議員
兼任できる条件は、工事が1億円未満、建築一式では2億円未満です。対象案件がどの程度あるか、現場の安全と品質を確保できるかを見極めてください。
学校の夏休み工事では、落札後に学校から工事をしない日や音を出さない日を求められ、決められた工期から数日削られる例があると聞きます。なぜ発注前に日程を調整しないのですか。施設営繕側では誰が責任を持って調整していますか。
施設営繕第一課長
学校の改修工事は夏休みなどの長期休業を中心に発注しています。近年は工期を長く取り、授業期間も工事場所と学校活動の場所を分け、音や振動の小さい内装工事を進めるなど、学校運営に支障が出ないよう工夫しています。
夏休みにも三者面談、部活動、新BOP、地域行事があり、授業期間にも学校行事があるため、工事に制約が出ることがあります。学校や教育委員会と協議し、発注前に行事を把握して工事できない日を減らし、その日数も考慮した工期を設定して、事業者の負担を軽くします。
佐藤ひろと議員
契約後に予定していた工事ができなくなることがないよう、校長会などで徹底してもらえますか。
副区長
施設営繕担当部と教育委員会が、工事内容や学校行事を早い段階で共有することは、学校運営だけでなく、事業者が見通しを持って人材を確保し、効率的に工事を進めるためにも重要です。校長会などを通じて学校の理解と協力を得て、契約後に施工条件が変わらないよう、両所管部へ指示します。
佐藤ひろと議員
よろしくお願いします。
