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議員の質問

行財政に関する議員の発言

世田谷区議会で予算について行われた質問をまとめています。質問は、区の予算配分や執行そのものを示すものではありません。

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議員、会派の意見

大庭正明議員30 / 31

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2026.3.5 提出@令和8年3月 予算特別委員会

職員の海外研修を採用にも生かせますか

津上仁志議員が「職員の海外研修を採用にも生かせますか」について質問しました。

津上仁志議員
職員の海外派遣研修には、海外の先進事例を区の施策に生かすだけでなく、研修先の自治体や団体との国際的なネットワークをつくる意義があります。特に若手職員にとって重要な機会だと考えます。新型コロナウイルスの影響などで中断していた研修を今年度から再開したとのことですが、実施状況と見つかった課題を伺います。
総務部長
海外派遣研修は、海外での体験や調査を通じて知識と視野を広げ、区の施策立案と中長期的な人材育成につなげる目的で、今年度から再開しました。昨年4月に募集し、選考を経て、区政課題への還元が見込まれる派遣者を決めました。 今年度の応募は1組で、保健福祉領域の職員4人が、医療と介護の関係者が連携して切れ目なく在宅医療を提供する仕組みをテーマに、イギリス・ロンドンの病院や医療・介護施設を訪問しました。現地の関係者への聞き取りなどを通じて、実情を調査しました。 課題は、職員を送り出す職場の理解と協力です。庁内への周知を早め、より多くの所管課が参加を検討できるよう調整します。
津上仁志議員
他の自治体には、公益財団法人全国市町村国際文化研修所や一般財団法人自治体国際化協会が用意した既存の研修プログラムを示し、参加希望者を募る方式があります。世田谷区でも現在の方式に加えて、こうした手挙げ方式を取り入れれば、職場の協力を得やすくなるのではないでしょうか。
総務部長
海外派遣では、所属長と職場の理解が欠かせません。調査結果を区政にどう還元するのかを職場全体の課題として共有し、派遣期間中に過度な負担が生じないよう、業務分担や事前準備を行う必要があります。 他自治体には、実施機関がテーマと訪問先を決めて職員を派遣する例があります。一方、総務省や東京都には、組織や派遣職員が独自にテーマと訪問先を設定する例もあります。他自治体を参考に、どの方法が区政課題の解決につながるか、引き続き検討します。
津上仁志議員
二十三区で職員を海外に派遣しているのは、世田谷区と千代田区だけだと聞いています。職員の確保が難しくなる中、海外研修に力を入れていることを採用時にPRすれば、応募者の確保にもつながるのではないでしょうか。
総務部長
海外派遣研修は、平成30年度以来7年ぶりに再開しました。今年1月の特別区合同採用説明会では、派遣を数日後に控えた職員が世田谷区のブースに登壇し、研修の概要を応募希望者へ紹介する機会がありました。希望者の関心も高かったため、今後も世田谷区の取組の一つとして、機会を捉えてしっかりPRしていきます。

2026.3.5 提出@令和8年3月 予算特別委員会

定住支援と保育対策は両立しますか

大庭正明議員が「定住支援と保育対策は両立しますか」について質問しました。

大庭正明議員
子育て・若者夫婦世帯の定住・住み替え支援は令和7年12月22日の政策会議で、令和8年4月の入園申込みを踏まえた保育施設整備は令和8年1月7日の政策会議で、それぞれ了承されました。政策会議の議事録は、A4判1枚に当日5項目を載せ、各項目が100〜200字ほどにとどまっています。これでは、どのような議論をしたのか分かりません。内容をより明らかにしてください。 保育の申込者数は前年の6,194人から547人増えて過去最大となった一方、入園可能数は約10人しか増えていません。令和11年度に向けた施設整備だけでなく、需要に供給が追いつかない現状へ緊急に対応すべきではありませんか。
子ども・若者部長
前年度の待機児童、人口動向、保育の利用意向を踏まえ、新規整備と既存施設の活用で定員を増やしてきました。令和8年4月に向けては、令和7年7月に追加して4施設の新規整備を目指しましたが、2施設にとどまり、需要も急増したため、特に1歳児の定員が不足しています。 4月までに新たな施設を整備することは難しい状況です。区立・私立保育園の定員を弾力的に運用し、待機児となった家庭には定期利用保育をさらに拡充して、少しでも多く受け入れられるよう取り組んでいます。
大庭正明議員
0歳児の申込みは217人増えたのに供給は38人分、1歳児は330人増えたのに供給は46人分しか増えておらず、需要と供給の桁が違います。 東京都は令和7年1月に第一子の保育料無償化を発表し、同年9月から実施しました。区は令和7年7月の政策会議で影響はあるが数値化できないとしていましたが、影響を小・中・大など複数の想定で示すことはできたはずです。増加幅を区長へ報告しなかったのは失敗ではありませんか。
子ども・若者部長
令和7年7月時点では、影響がどの範囲にどれほど出るかを正確に数値で推計することは困難でした。そのため、従来の推計では捉えられない需要増に備え、令和11年4月時点で、1・2歳児の推計需要量より3%以上多い定員を確保する方針を決定しました。既存施設をさらに活用し、新規施設の計画も2か所から4か所へ増やしました。
大庭正明議員
当時、最大の場合の影響を数値で示していたら、区の方針や政策は変わっていましたか。
区長
無償化の影響は夏の段階でも想定していましたが、その規模を非常に小さく見積もっていました。結果として多くの人が待機児童にならざるを得なかったことを、大変申し訳なく思っています。 東京都の施策による申込み増が県境に近い区で大きく、内側の区ではそれほど増えないといった特徴まで分析、把握できませんでした。数年前までは0歳児の定員割れによる保育園経営への対応が中心だったことも踏まえ、保育需要を素早く正確に予測する体制を強化します。
大庭正明議員
都市整備政策部長も政策会議へ出席し、保育待機児童の問題を把握していたはずです。定住・住み替え支援では、住宅取得に現金30万円とせたがやPay10万ポイント、合計40万円相当を支給します。しかし、区内外の住宅価格には数千万円単位の差があります。区外への転出を思いとどまらせる実質的な誘因なのか、象徴的な後押しにとどまるのか、その効果を教えてください。
都市整備政策部長
この制度は、子育て世帯が区内に住み続ける選択を後押しすることが目的です。近居・同居推進助成事業の利用者アンケートでも、助成金が選択の後押しになったとの声があります。区が強いメッセージを込めて応援することで、行動の変化に一定の影響を与えられると考えて制度を設計しました。
大庭正明議員
定住支援に効果があるなら、若い世帯の定住を促す一方、保育申込みが過去最大となり、特に0歳児と1歳児の需要が大きく増えている状況を同時に考える必要があります。若い世帯の生活設計にとって最も重要な公共サービスの一つは何ですか。
子ども・若者部長
保育施設や在宅子育て支援など、子育てしやすい環境を整えることです。
大庭正明議員
共働き世帯にとって保育園は不可欠です。「保活」は見えない税負担ともいわれるほど大きな負担です。入園できなければ、一方の親が退職、休職したり、転居したりすることもあります。 若い世帯に定住してもらうには、安心して子どもを預けられる都市にする必要があります。一方、定住支援は保育を必要とする世帯の母数を増やし、競争を激しくしかねません。政策が逆行していませんか。そうした認識はなかったのですか。
都市整備政策部長
定住支援を政策会議に諮ったのは令和7年12月22日です。保育需要の逼迫が明らかになったのは年明けだったため、その時点では認識していませんでした。一方、保育園や小学校など子育て環境の整備と、子育てしやすい住宅や定住支援は、いずれも必要だと考えています。
大庭正明議員
第一子の保育料無償化は以前から分かっており、政策会議では担当部門を越えて影響を議論すべきでした。各部の提案を個別に了承するだけでは縦割りとなり、区全体として一貫した政策をつくれません。政策間の調整について、実際に議論があったのですか。
副区長
令和7年12月22日の政策会議では、定住支援の目的や効果の測り方に加え、定住政策は金銭支援だけでなく、保育料無償化、公園、交通インフラなどを含め、分野横断で住みやすくすることが重要だとの意見がありました。ただし、その場では待機児童自体の議論はありませんでした。
大庭正明議員
定住支援と待機児童対策が相反する可能性を、なぜ議論しなかったのですか。政策間の不整合によって苦しむのは区民や待機児童です。調整することが副区長や区長の役割だったのではありませんか。
副区長
政策会議の時点で、令和8年4月の第一次入園選考の申込みが増えているとの報告を受け、危機感を持っていました。年度内に可能な定員の弾力化や定期利用保育、令和9年4月以降の施設整備量の上方修正、それを進める体制について所管部と確認し、早期の政策決定を目指していました。実際に、年末年始を挟んだ2週間後の令和8年1月7日、待機児童対策の強化を政策決定しました。 定住支援を進めるには、待機児童対策を含めて安心して子育てできる環境が不可欠です。区内にとどまる決断をした区民が保育園に入れない事態を極力なくし、世田谷区で子育てができてよかったと思えるよう、全力で取り組みます。
大庭正明議員
1月7日に決めた対策は7月7日の方針とほとんど同じです。政策がぶつかる問題について、深い議論や対策が行われていません。この議論で区長はどのような役割を果たしたのですか。
区長
定住促進は3年をかけて進めてきた、20年を見通す長期的な政策です。一方、待機児童の急増は目前の課題です。待機児童対策として可能なことを、定住促進と同時に進めます。

2026.3.5 提出@令和8年3月 予算特別委員会

予算をジェンダー視点で検証できますか

おのみずき議員が「予算をジェンダー視点で検証できますか」について質問しました。

おのみずき議員
区が掲げるジェンダー主流化を実務に移し、実効性を確保する観点から、来年度予算と中長期の推進体制を確認します。ジェンダー予算は、予算がジェンダー平等に役立っているかを分析し、資源配分や政策立案に生かす手法です。女性向け予算を増やすだけでなく、負担と利益の分布を点検し、見えにくいケア労働を可視化します。第二次男女共同参画プラン後期計画の来年度事業予算は総額273億円ですが、人権・男女共同参画課は0.2%で、他部署の事業が99.8%です。特に「男女がともに家事、育児、介護を担える支援」の約209億円について、女性の無償ケア労働が減ったか、男性の家庭参加が進んだかは、既存の指標だけでは十分に測れません。多くの事業を担う子ども・若者部は、ジェンダー平等を進める役割をどう考えますか。
子ども・若者部長
子ども・若者部の各施策は、ワーク・ライフ・バランスを進め、性別にかかわらず家事、育児、介護を担えるようにすることで、区全体のジェンダー平等を進める取組です。検討、運用、評価、区民への発信の全段階で、家事や育児の担い手を無意識に女性と想定していないかを点検することが大切です。負担を軽くし、偏りを改善する制度や事業を進め、地域全体で子育てを支える仕組みをつくります。
おのみずき議員
来年度、ファミリー・サポート・センター事業では、都の補助を使った担い手確保や謝礼単価の引上げを行います。しかし、援助会員の97.5%は女性で、特に40代以上が中心です。有償ボランティアという位置づけもあり、ケア労働の価値が十分に評価されにくい構造があります。男の子の親が同性を希望する場合や、体の大きな子、外遊びへの支援など、男性会員への需要もあります。ケア労働の価値を見直し、担い手が女性に固定される構造を変えるため、男性の援助会員を増やす考えを聞かせてください。
子ども・若者部長
地域で子どもの育ちを支えるため、性別を問わず援助会員を増やすことは重要な課題です。民間企業でのチラシ配布やレシート広告、おでかけひろば、児童館、地域行事で周知していますが、男性の割合は低い状況です。充実した研修や男性会員の活動例を紹介するなど、周知方法を工夫します。丁寧なマッチングで双方が安心して利用できる環境を守り、会員の定着も図ります。
おのみずき議員
ジェンダー予算では、ジェンダー平等を直接の目的とする支出だけでなく、予算全体を見ることが重要です。来年度は、世田谷地域の青少年交流センターの開設準備と既存3センターの機能拡充に、関連予算約6億円が計上されています。令和6年度の利用者は、女性が男性より18ポイントから32ポイントほど少なく、明確な差があります。この状況をどう捉えていますか。
子ども・若者部長
令和6年度は、各センターの利用者の6割から7割ほどが男性です。体を動かす活動やゲーム関連の活動は男性に人気があり、近くに男子校があるセンターもあるなど、様々な要因があると考えています。女性の利用が少ないことは課題です。利用者の意見を聞き、中高生世代などの女性から希望が多かった活動を取り入れ、利用のきっかけをつくっています。
おのみずき議員
単発の活動を変えるだけでなく、公共空間そのものをジェンダーの視点で設計する必要があります。区内の女子高校生からは、活動的な場所に利用が集中して静かに過ごせる場所が少ない、男子グループが長時間同じ場所を使い、初めて行く心理的な壁が高い、開放的で視線が集まりやすく、安心して長く過ごせる場所が足りないという意見がありました。性別を問わず使えるはずの他の居場所でも、結果として女の子が排除される例があります。ウィーン市では女の子自身が公園の設計に参加し、多くの公園を変えました。既存3センターと新しい世田谷地域のセンターを、女性も利用しやすい施設にするため、どう取り組みますか。
子ども・若者部長
女性の利用が少ない理由は、現時点で十分に分析できていません。まず利用者の意見を聞き、他自治体の若者施設を調べて、要因を分析します。既存センターの運営を改善するとともに、新しいセンターでは、男女の利用割合に差がある現状と課題を居場所づくりの主体となる若者に示します。誰もが居心地よく過ごせるジェンダー平等な施設となるよう検討します。
おのみずき議員
男女の利用差が比較的小さい希望丘の状況からは、女性が利用しやすい施設が性的マイノリティーの子どもや若者にも良い影響を与える可能性があります。積極的に検討してください。
おのみずき議員
来年度の住宅事業費は前年度より3億円増え、24.2億円です。第四次住宅整備後期方針に基づく事業は、ジェンダー予算の視点で検証すべきです。しかし、方針策定の調査では性別の基礎データを取っていません。男女間の賃金差や女性の非正規雇用率の高さなどから、離婚やDV、けが、病気、家族のケアをきっかけに、特に低所得の単身女性が住まいを失う場合があります。「ずっと、世田谷。」事業も子育て世帯・若年夫婦世帯を対象とし、単身女性や未婚・非婚女性の住まいの保障という視点が抜けています。新しい方針の下で、住宅政策にジェンダーの視点をどう取り入れますか。
都市整備政策部長
第四次住宅整備後期方針案は、多様性を基本理念に取り入れ、それぞれの居住ニーズや生活段階に応じ、誰もが自分らしく住み続けられることを掲げています。単身世帯、子育て世帯、高齢者、障害のある人などの課題を、国の住宅・土地統計調査などで整理しました。今後、ジェンダーを含む多角的な視点について、関係部署と連携し、基礎データの集め方と使い方を検討します。国の住宅セーフティーネット制度の活用や、次年度からの区営住宅の再編・整備を進め、住宅確保に配慮が必要な人の居住安定に努めます。
おのみずき議員
今後公表される国勢調査などの統計を使って、ジェンダー分析を積極的に行い、施策に生かしてください。
おのみずき議員
基本計画にジェンダー主流化が明記され、ジェンダー統計の検討も進んだことは評価します。一方、庁内で十分に理解されているとは限りません。埼玉県は2023年度に、災害対応、農業者の育成、都市公園整備など5つのモデル事業を点検しました。翌年度には約700の政策事業を一斉点検し、今年度は手引書とチェックリストを作り、来年度は県内市町村への拡大も予定しています。世田谷区は、検討中の(仮称)世田谷区第三次男女共同参画プランの5年間で、ジェンダー主流化を具体的にどう進め、実効性を確保しますか。
生活文化政策部長
(仮称)世田谷区第三次男女共同参画プランは3つの基本目標を掲げ、庁内の全分野で世田谷版ジェンダー主流化を進めます。全庁向けのジェンダー平等ガイドラインを作り、人権・男女共同参画課にジェンダー平等アドバイザーを新設し、専門的な助言や提案を受ける予定です。5年間は年度ごとの取組と目標を定めます。モデル事業ではジェンダー統計を集め、ジェンダー平等の視点を反映して実施・検証します。結果を部長級の男女共同参画推進会議へ報告して次の取組を検討し、職員も定期的に自己点検します。
おのみずき議員
次のプランで、モデル事業を含む取組を進め、ジェンダー主流化を実際の政策に移すことを期待します。
おのみずき議員
基本計画の実施計画について毎年示される資料では、ジェンダーの視点から事業を評価できません。全庁の重要政策を含む実施計画でも、ジェンダー統計を使った事業設計、実施、進み具合の確認、評価を行うモデル事業を試すべきです。基本計画の下で、ジェンダー主流化の実効性をどう確保しますか。
政策経営部長
実施計画の進捗状況案には、区の働きかけで区民などに生じる直接的な効果の見込みを記しています。その先の政策成果は計画の中間年である令和9年度に測るため、現時点ではジェンダー平等などの視点で評価することは難しいと認識しています。現在、第三次男女共同参画プランの検討の中で、ジェンダー主流化の視点をどう広げるか、庁内横断で議論を始めています。モデル事業の実践なども参考に、次期基本計画の中間見直しに向け、ジェンダー平等などの視点で政策を評価できる指標の設定に取り組みます。
おのみずき議員
取組をお願いします。