議員、会派の意見
原田竜馬議員
原田竜馬議員
総選挙では消費税減税が広く訴えられましたが、負担と給付を結びつけ、将来どんな社会をつくるかという丁寧な議論は交わされませんでした。財政は全ての人の生活を支える共同事業です。2022年のOECDデータでは日本の国民負担率は36か国中22位で、決して高いとは言えないのに、日本人の痛税感は北欧諸国より高いと言われます。
少子高齢化、労働人口の減少、扶助費の増大、学校改築、老朽インフラ整備で行政需要は増え、区民が求めるサービスも多様化しています。「世田谷区の住民税は高い」との声がありますが、本当に高いのでしょうか。
課税課長
個人住民税は地方税法の標準税率に基づくため、世田谷区の税率が他自治体より高いことはありません。均等割は一律年4,000円、所得割は一律10%です。課税総所得金額と控除額が同じなら、世田谷区でも他自治体でも税額は基本的に同水準です。
原田竜馬議員
独自に減税する自治体はありますが、基本は同様です。複雑な税制への誤認がSNSに広がり、税への不信や納得のなさが拍車をかけています。租税教育と、行政サービスによる生活改善が納税への納得につながります。
議会の議決だけで説明責任を果たしたとは言えません。区民に伝え、意見を聴くことが大切です。他自治体の動画広報や財政講座も参考に、区民が財政を自分事として理解できる環境を整えるべきではありませんか。
財政課長
特別区民税は区財政の主な財源であり、使い道を区民に示すことは納税への理解につながります。区民が予算や財政状況に関心を持つことは、身近な社会への関心にもつながります。
令和7年度当初予算から予算概要資料を刷新し、新規・拡充事業を中心に写真やイラストを多用したスライド形式にしました。特別区民税1万円の使われ方も示しています。予算ダッシュボードでは、グラフや表、経年比較、事業検索を使えるようにしています。提案された動画も参考に、分かりやすい伝え方を工夫します。
原田竜馬議員
基本構想や基本計画では、パブリックコメントや意見聴取で区民の声を聴き、どんな社会をつくるかを一緒に考えます。その社会像を実現する手段が毎年度の予算です。予算編成にも区民が主体的に関われる仕組みを検討すべきではありませんか。
財政課長
条例や計画の策定時に区民の意見を聴いて反映し、意見と区の考えを公表しています。予算編成では、その条例や計画に基づく事業も含め、必要な予算を精査しています。
予算編成状況の公表は慎重に考えていますが、公表している自治体や区民参加型予算を掲げる自治体もあります。他自治体を研究し、区民の声と区議会の議論を踏まえて予算を編成します。
原田竜馬議員
物価高の中で税への忌避感が強まり、過去には公務員や生活保護利用者、今は外国人へ批判が向けられていると考えます。無駄や不公正な予算は削減すべきですが、特定の誰かを責めても生活はよくなりません。税による支え合いがなければ、少子高齢社会は成り立ちません。
不信や怒りで議論する前に、社会の実情を事実として共有する必要があります。「世界がもし百人の村だったら」のように、複雑な現実を誰もが分かる言葉や図で示し、世田谷の財政と社会を見える化できませんか。
政策企画課長
「世界が百人の村だったら」は、人口構成、地域分布、教育、経済格差などを統計に基づく比喩で表したものです。特別区税1万円の使われ方も、提案の趣旨に通じます。
人口約93万人、来年度一般会計当初予算案約4,300億円という規模を身近な大きさに整えて示せば、区の実情を理解しやすくなり、区政への関心や参加にもつながると考えます。人口や財政規模だけでなく、様々な視点から世田谷を分かりやすく知ってもらう方法を検討します。
原田竜馬議員
価値観の変化により、共助で支えていたものを自助や公助で担う社会へ変わっています。経済成長を見込みにくく、所得だけで安心を買うことが難しい現在は、税負担と給付の世代間格差も指摘されています。財政によって安心を分かち合う社会がさらに重要です。税、区財政、予算を区民が身近な自分事として考えられるよう、努力してください。