佐藤ひろと議員
生産年齢人口は1995年を頂点に減り、現在は総人口の6割弱です。建設業、特に土木の有効求人倍率は昨年6.77倍、介護は3.96倍、その他サービス業は2.8倍で、担い手不足が深刻です。
地域経済発展ビジョンの評価では、区内事業者の受注と雇用を促す制度改善が必要とされました。区は、建設業の雇用促進策をどう更新しますか。
工業・建設業・雇用促進課長
建設業の魅力発信冊子、都立高校で区内9社が行う仕事紹介と体験授業、人材のマッチングと定着支援に取り組みました。冊子掲載企業への就職が増え、事業者向けイベントから受注につながった例もあります。
今後は、就職イベントの回数と手法を改善し、事業者紹介動画、建設業紹介イベント、仕事体験会を新たに行います。エコ住宅補助金の活用や介護人材確保について庁内各部と連携し、支援を充実させます。
佐藤ひろと議員
建設業人材育成支援事業補助金は、今年度から対象資格を143へ増やしました。利用状況と来年度以降の方針を教えてください。
工業・建設業・雇用促進課長
国家資格を91から143へ増やし、公的資格も幅広く加え、補助率を2分の1から3分の2へ引き上げました。合格後に申請するため今年度分は出そろっていませんが、新しく対象にした公的資格を含め、複数の事業者が使っています。
相談と申請で得た情報から規定を改善しています。来年度は猛暑対策として、熱中症対策用品の購入補助も新設します。
佐藤ひろと議員
建設業だけでなく、区内のあらゆる業種の雇用を促す姿勢が必要です。人材派遣では確保できても定着しにくく、費用も高いとの課題があります。有償ボランティアの仕組みや、施工管理技士、建築士などに相当する技能を持つ高度外国人材の活用も含め、行政が抜本的、包括的な人材確保策を検討すべきではありませんか。
工業・建設業・雇用促進課長
令和2年国勢調査では、区内で働く外国人は情報通信、卸売・小売、学術研究、専門・技術サービスに多くいます。今年度の産業基礎調査では、外国人材を雇っているか採用意向がある事業者が40%を超え、重要性が増しています。
厚生労働省と事業者向け採用セミナーを行い、来年度は留学生採用セミナーを新たに企画します。高度外国人材の視点も踏まえて内容を検討し、日本貿易振興機構や人材を支援する事業者の事例を集め、連携と情報提供を進めます。
佐藤ひろと議員
公共工事の設計労務単価が上がっても、末端の建設従事者の賃金まで届いていないとの声があります。地域経済発展ビジョンの中間年度に行う全事業者調査で、単価上昇が賃金へ反映されているか調べてください。
工業・建設業・雇用促進課長
公共工事設計労務単価は毎年上がり、3月から全国平均で前年度比4.5%上昇しました。技能労働者の確保と育成には、賃金水準の改善が必要です。民間工事や下請取引も含め、賃金への反映を調べる必要があると考えます。
産業基礎調査では毎年、賃上げ状況と率を調べています。中間年度は区内全事業者が対象となるため、より詳しく把握できる調査内容を検討します。
佐藤ひろと議員
公契約条例を持つ区として、財政や経理だけに任せず、賃金が末端の従事者まで届いているか、しっかり調査してください。
佐藤ひろと議員
日本学生支援機構の、企業が奨学金を肩代わりして返す制度は、人材確保の一つの手段で、企業は法人税の減額を受けられます。全国で約435万人が返還中で、平均額は1人330万円、利用企業は約2,600社弱です。東京都は来年度から大学院卒業者も対象に加えます。区が使う東京都の奨学金返還支援事業の実績を教えてください。
工業・建設業・雇用促進課長
区は令和6年1月から、奨学金を借りた大学生などが、東京しごと財団に登録した区内の建設、IT、ものづくり企業へ就職し、1年以上働いた場合、企業が負担した返還費用の2分の1を助成しています。
メールマガジン、建設業団体との意見交換、業界会合、合同企業説明会などで周知しました。登録企業は7社で、問合せは増えていますが、区の助成実績はまだありません。
佐藤ひろと議員
7社が登録しても実績がゼロなら、金額や周知の問題を分析しなければなりません。人材確保の道具として活用してください。東京都の介護職員奨学金返済・育成支援事業は、区内で活用されていませんか。
工業・建設業・雇用促進課長
都の制度は、介護事業所が奨学金返還相当額を職員へ手当として支給した場合、都が事業所へ直接補助するものです。区は介護事業所へ人材育成や処遇改善など多様な支援を行っているため、追加補助はしていません。事業者が都制度を理解し、活用できるよう、所管部がさらに周知します。
区の奨学金返還支援は、東京しごと財団の基準に合わせて建設、IT、ものづくり企業を対象としており、介護の制度とは現在連携していません。
佐藤ひろと議員
雇用促進は全ての区内産業に関わります。各所管が個別に進めるだけでなく、工業・建設業・雇用促進課が包括的に推進してください。区独自の上乗せも含め、実績のない奨学金返還支援を再構築すべきではありませんか。
工業・建設業・雇用促進課長
奨学金返還支援は、区内事業者の人材確保、育成、定着に必要な施策です。利用したいとの問合せもあります。近隣自治体には独自制度で複数事業者を支援する例があるため、現制度が事業者の需要に合うか検証する必要があります。
関係所管と連携し、多様な事業者の担い手確保という視点から、対象業種、補助率などの改善を検討し、需要に沿った支援につなげます。
佐藤ひろと議員
ぜひ進めてください。